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大子の思い出を長崎にのこして 7
東都狂想曲
ISBN978-4-904448-70-0
新井大介 著
B6判 86頁 定価640円
降り続く、滴の音が、私の頭上に跳ねて、自分の耳に届く。
私達の周りの全てのものが、それがあるがままに持つ、当たり前の音を奏でる。
それは音が音を導く、静けさのアンサンブル。
我が教え子たちは、無事に友人達のもとへ辿り着けただろうか。
私が共に歩む、あの子とその親友たちの面影が、信仰の音に合わせて、世界の雨音を纏わせて、心に残響の様に浮かびあがる。
今回はきっと、あの子にも大きな役割があるのだろうと思う。
だから私は、あの子達と、その友人達に、あの子の事を託す。
あの子の役割が終わるまで。
シリーズ第七作、東京と長崎を交差する様々な出会いと発見、新たな水祈たちの冒険が始まる。 長崎少女友情奇譚。
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